言語聴覚士とは
言語聴覚士は、医療機関、保健・福祉機関、教育機関など幅広い領域に所属しており、病気や交通事故、発達上の問題などにより言語、聴覚、発声・発語、認知などの機能によって成り立つことばや聞こえ、飲み込みに問題を持つ方に対し、専門的サービスを提供し、豊かな社会生活を送ることができるよう支援する専門職です。言語聴覚士は、小さなお子様からから高齢者の方まで幅広い方々を対象に、ことばの発達の遅れ、聴覚障害、脳卒中後の失語症、声や発音の障害などに対し、問題の本質や出現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すための検査・評価を行い、必要に応じて訓練、指導、助言を行ながらその方らしい人生の回復のお手伝いを目指して支援していきます。
言語聴覚士法において、言語聴覚士は「厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者」とされています。
言語聴覚障害とは
様々な原因でことばの発達が遅れる言語発達障害、脳卒中などにより大脳の言語中枢が損傷をうけることで「話す」「聞く」「読む」「書く」といった言語能力障害
生じる失語症、事故や脳卒中などの脳損傷により認知、記憶、注意、行動、学習な
に障害が生じる高次脳機能障害があります。
また、発声発語器官に異常が生じると、多くの場合に食べる・飲み込むといった摂
食嚥下障害も起こります。
宮崎県言語聴覚士会の取り組み
宮崎県言語聴覚士会に所属している言語聴覚士の数は2020年現在180名で、その所属数は約70施設となり、割合は成人領域で80%、小児施設で15%となっています。私達言語聴覚士は、患者様に対する日常的な支援業務に加え、地域ケア会議への出席にて摂食・嚥下障害、聴覚の評価や聴力低下がある方に対するコミュニケーション方法に関する助言・指導、地域の失語症友の会など地域活動組織への支援・協力、さらに、他団体と連携し、災害フェーズに合わせたリハビリテーション支援活動も行っています。
また、今後は宮崎県の委託事業として、失語症者向け意思疎通支援事業を展開し、宮崎県の失語症の方が積極的に社会参加できるよう支援を行う支援者育成に努めていきます。
毎年、9/1の言語聴覚の日に合わせ、宮崎県言語聴覚士会としてもイベントを開催しています。2019年度は県央、県西、県北の3ブロックに分かれ、県央ブロックは9/1に宮交シティ、県西ブロックは9/8に道の駅なんごう、県北ブロックは9/1に延岡イオンにて協会パンフレット、ポケットティッシュ、クリアファイル等の配布活動を行いました。
宮崎県言語聴覚士会
会長 倉澤美智子
副会長 岩村秀世